事業実施計画

調査

本事業の本格実施に先立って、外国人美容師育成プログラムの内容を規定するための根拠となる資料を取りまとめることを目的として、美容サロンに対するニーズ調査を実施する。
すなわち、国内で就労する外国人美容師に対して、どのような資質を期待するかについて幅広く調査を実施する。調査の要領は次のように計画している。

項目 内容
調査名称 外国人美容師に対する美容サロンのニーズ調査
調査目的 国内で就労する外国人美容師の育成プログラムの内容を規定するための根拠を取りまとめるため
調査対象 東京都に所在する美容サロン約1,000社
(規模で層別してサンプリングする予定)
調査手法 案内を郵送し、QRコード等によって誘導した先で実施するWebアンケート。
令和2年8~9月
調査項目
  • 専門性(技術、知識)に対するニーズ
    • ヘア領域
    • メイクアップ領域
    • エステ領域
    • その他
  • 人間力に対するニーズ
    • 語学力(日本語中心)
    • コミュニケーション能力
    • 対人能力
    • 管理・指導能力
    • 責任感
    • 倫理観
    • その他
  • その他のニーズ
  • カリキュラム案を示した上での意見聴取も実施
分析内容 選択肢を設けた項目については集計→グラフ観察、フリー記述についてはテキストマイニング等

調査の結果は、選択肢を設けた項目について単純集計、層別集計、クロス集計等の手法によって中心的傾向を分析する。また、自由記述によるテキストデータについては、テキストマイニング手法を用いて、美容サロンの潜在的なニーズを顕在化させる。
これらの分析結果をもとに、カリキュラム原案を組み換え、詳細化し、外国人美容師育成プログラムの開発に役立てる。

開発

カリキュラムの策定

ニーズ調査の結果をベースに、表1で示したカリキュラム原案を組み換え、詳細化することにより、全体のカリキュラムを策定する。
この段階で、カリキュラムを構成する「課目」、その「時間数」「授業方法」を規定し、合わせて、課目ごとの「シラバス」を作成する。
カリキュラムを固めたら、課目ごとに次の開発項目を実施する。なお、令和2年度の取組においては、入学前学習と1年次の学習をそれぞれ科目として位置付けた開発を行い、2年次学習と就労前学習は令和3年度において取り組む。

課目ごとの開発

コマシラバスの作成

学習単位ごとの授業実施項目を説明したコマシラバスを作成する。

授業資料の作成

授業映像で投影し、かつ、テキストとして手もとに残すことを目的とした形で、パワーポイント等のソフトウェアを使用して授業資料を作成する。

課題の作成

授業に対する理解度等を確認する目的で、授業映像を見た後取り組むべき課題を作成する。課題は学習単位ごとに提示し、オンライン学習管理システム上で提出させる。
課題は、主として知識の定着度を問う多肢選択方式の問題(学習単位ごとに数問)と概念形成の程度を問い、また、日本語能力の確認も念頭に置いた記述式の問題とから構成する。

ルーブリックの作成

本事業では、課目ごとに評価項目とレベルを表形式で示すことによって学習到達度を測定する「ルーブリック」を策定する。ルーブリックは表のように、評価項目を「知識」「技術」「人間力」に分け、それぞれの課目に関わる学習到達度を4段階にレベル分けして記述することによって作成する。

ルーブリック
授業の実施と映像制作

授業はオンライン学習管理システム(Classroom)上で、オンタイムまたはオンデマンドで提供することを想定し、課目内容に即して、次のいずれかの方法で実施し、映像を編集・制作する。
 ア 教室を使用したビデオ撮り
 イ Zoomアプリ等の録画機能を利用
 ウ PowerPointの「スライドショーの記録」機能を利用

学生アンケートの作成

学生の視点から課目に対する意見を聴取するために、学生アンケートを作成する。

オンライン学習管理システム(Classroom)への組み込み

資料、映像、課題、ルーブリックを1学習単位ごとに、学生アンケートを1課目ごとに、Classroomに組み込む。

オンライン学習管理システム(Classroom)のマニュアル作成

Classroomのマニュアル(教員用、学生用)を作成する。

実証講座の実施

受講者の募集

日本語学校に在学して美容専門学校への進学を検討している学生や美容師免許の取得を目指して学習を進めている外国人学生を対象として、実証講座の受講者を募集する。

実証講座の実施

実証講座はオンライン授業方式で45時間を予定している。2~3か月程度の期間を設定し、少しずつ学習を進める分散型の講座とする。

評価

実証講座実施後、オンライン学習システムに蓄積された学習記録をもとに評価を行う。大まかな流れとして次のような評価手順を想定している。

① 提出された課題の採点と集計
 課題のうち記述式のものについては講師が採点し、集計する。

② ルーブリックの採点と集計
 各課題について講師がルーブリックの採点を行い、集計する。

③ 学生アンケート集計
 学生アンケートについて集計する。

④ 個別評価表・総合評価表の作成
 ①~③の結果をもとに、受講者個人ごとの評価表(個別評価表)、全体の一覧表を作成する。

⑤ 美容サロンへの意見聴取
 ニーズ調査に回答があった美容サロンへ④を提供し、意見を聴取する。

⑥ 評価分科会における総合評価
 ④および⑤の結果をもとに評価分科会を開催し、本事業としての課題を抽出し、改善案を策定する。