意見聴取

事業成果報告書、制作した映像、教材、シラバスなどを見せる形で、意見聴取の機会を設けた(来校いただく場合、オンラインでミーティングする場合)。主として、「カリキュラム」「科目」の構成や内容について聞き、「その他」のご意見もうかがった。ここでは、わが国美容サロン3社、中国の美容サロン1社の結果をまとめる。

A社:東京都世田谷区

カリキュラムについて
  • 美容師養成施設指定規則がある以上、このようなカリキュラムにならざるを得ない。
  • 入学前学習ができればよいが、日本語能力は個人ごとに違うので、オンラインで効率的にできればよい。ただ、なかなか難しいのではないか。
  • 就職前には、できれば、簿記・会計などのスキル・技能を身につけておいてくれると助かる。
科目について
  • 「クレーム対応」は重要であるし、ポイントをついた内容になっている。ただ、いかにも文字が多く、難解。
  • 「日本語能力」は的をついた内容となっている。これを入学前に実施して、学生が忘れないで、学校に通っている間同様の機会があれば、スキルとして身に着くに違いないので、ぜひそのような内容にしてほしい。
  • 「パーマとワインディング」はよい。特に、ノンテンションパーマの実演は映像もよくできており、わかりやすい。この調子で、いろいろな技能のモデルになる映像を撮っておいていただくとよい。毛髪とケミカル知識の内容もよいが、少しずつ、カットして短い単位時間にしてくれたほうがよい。
  • 「主要用語日中対照」も、実に多くのグッズを取り扱っており、すべて見て覚えればそれだけですごい知識になる。何か、インデックスみたいなものがあるともっとよいのではないか。
その他
  • 外国人美容師が集う場所に相当するWebサイトなどがあればよいのではないか。
  • こういう取組が重なって、コロナが落ち着けば、日本の美容の未来は明るいと思う。

B社:東京都大田区

カリキュラムについて
  • とてもよいと思います。
  • 欲を言えば、インターネットの活用を図るような、SNSの使い方などを学習させる機会があるともっとよいと思います。
科目について
  • 「日本語能力」では、講師のスキルが高く、学生の満足度が高いのもうなづけます。
  • 「パーマとワインディング」では、佐藤先生の毛髪とケミカルは、私も勉強になる内容ばかりでした。素晴らしい内容だと思います。斎藤先生の実演は、やり慣れた感じでこちらも素晴らしい内容でした。斎藤先生に作ってほしい動画がたくさんあります。そのうち、取り上げていただけませんか。
  • 「クレーム対応」では、石田先生の貫禄がなんとも言えず、素晴らしかったです。実務畑を一生懸命歩いてきた石田先生でないと言えない内容もふんだんに入っていて、ハッとするところも多く、私たちにとっても勉強させていただきたい内容ばかりでした。
  • 「主要用語日中対照」では、内容が中国語だったのでよくわからなかったですが、数多くの道具を取り上げていただいたので、網羅的な内容ではなかったかと思います。
その他
  • ぜひ、この取組をますます充実させて、役立つ動画をたくさん作ってほしいと思います。よろしくお願いいたします。

C社:東京都品川区

カリキュラムについて
  • 美容のカリキュラムは動かせない。入学前、就職前は、課外でやる以外になく、その意味では妥当な配置。
  • 日本語能力は、個人差が大きくて大変そう。
  • パーマとワインディングは、正規科目の中に入れてもよいのではないか? 就職前とする意味がよくわからない。
  • クレーム対応は正規科目の中だと思われるが、であれば、少し内容が難しいのではないか。
  • 主要用語日中対照は、中国人であれば、あったほうがよいに決まっている内容ではないか。
科目について
  • 「日本語能力」は、講師が美容サロンの現状をよく知らなそう。でも、入学前であればそれも仕方ないか。講師の技能レベルは高い感じがした。
  • 「パーマとワインディング」、佐藤講師の毛髪とケミカルは、大変レベルが高い、高いけれど、学生のうちに勉強しておくとよい内容、という感じ。斎藤講師のノンテンションパーマ実演は、実演である分、役に立つ。こういったモデル的実演の映像を増やしてもらった方がよい。
  • 「クレーム対応」、内容が難しい。若い人、特に、外国人が10聞いても、1残るかどうか、というレベルであるように感じた。
  • 「主要用語日中対照」、たくさんの道具を取り上げてくれたので、中国人にとって印象的ではなかったか。
その他
  • 特になし。

D社:中国上海市

カリキュラムについて
  • 大変よいと思います。中国人にとって、日本語は最大の関門で、それは自分自身で克服していくものですが、入学前の段階でそういう科目があることは大変重要です。
  • 同様に、就職前の段階も重要で、日本語の講義はそこであってもよいぐらいです。
科目について
  • 「日本語能力」は、講師が大変熱心であるところが好感を持てます。こういう感じでグループ学習できれば、飛躍的に日本語能力が向上すると思います。しかも、美容サロンを現場として想定できれば、こんなによいことはないです。
  • 「パーマとワインディング」の、斎藤講師のノンテンションパーマ実演、素晴らしいです。このような実演動画をもっと見たいです。佐藤講師の講義も素晴らしいです。
  • 「クレーム対応」の内容も素晴らしいです。日本人がクレームをつける局面を判別できるような内容があるともっとよいと思いました。
  • 「主要用語日中対照」の内容は最も素晴らしいです。これだけ道具を取り扱ってくれてありがとうございました。
その他
  • 本当に素晴らしい動画を見させていただき、ありがとうございました。

意見聴取結果の分析

総じて好評であった。

カリキュラムについて、わが国の美容師養成施設指定規則の制約はあまり気にすることはなく、自由枠の範囲で十分な内容を施せる感じがした。もっとも、「パーマとワインディング」「日本語能力」については、正規のカリキュラムの外側に配置しているので、あまり気にされなかったのかもしれない。

インターネット、SNSといったキーワードが見えたことも大きい。カリキュラムを検討する際、インターネットスキル、SNSを通じたやり取りを組み込んだ内容も十分検討対象としなければならない。

個別の科目の印象については、今回の4つの科目が非常にユニークであったためか、好印象しかない。そこを割り引いて評価しなければならないが、科目構成としては適切であったと評価したい。